最近よく「マウントを取る」という言葉を耳にしませんか?
「マウントを取る」とはどういう意味なのでしょうか。
今回は、すぐにマウントを取る人の心理や特徴について解説します。
また、マウントを取られたときの対処法もお伝えしますので、気になっている方は参考にしてみてくださいね!
マウントとは
格闘技において、仰向けの相手に馬乗りになるポジションを「マウントポジション」と言い、これは動物が自分の優位性を誇示するために馬乗りになることを指す「マウンティング」が由来となっています。
このことから、相手より上のポジションを取り自分の優位性をアピールすることを「マウントを取る」や「マウンティング」と言うようになりました。
もともとネットの「2チャンネル」で使われていたものですが、SNSの浸透により一般的にも使われるようになりました。
威圧的な言動をしたり自慢話をしたりすることを指し、マウントを取られた人はいい気をしないため、あまり良い意味では使われません。
マウントを取る人の心理
マウントを取る人はどんな特徴があるのでしょうか。
まずは心理からみていきましょう。
<自己中心的>
マウントを取る人は自己中心的な考えの人が多いです。
常に自分が中心なので、周りの人の気持ちは考えません。
また、自分が正しいと思っているので他人の意見を聞き入れることもしないでしょう。
そのため、相手の嫌がることも悪気なくやってしまうのです。
<承認欲求が強い>
マウントを取る人は承認欲求が強いのも特徴です。
他人に認められたい欲求が強いので、常に他人より上のポジションを取りたがります。
自分の方が優れていることを認めさせるためにマウントを取ると言ってもいいでしょう。
<自己肯定感が低い>
承認欲求が強いというのは自分に自信がないことの現れであり、自己肯定感が低いと言えます。
自分で自分を肯定できないからこそ、他人からの評価を求めるのです。
他人からの評価を気にするあまり、見栄を張ったり実際の自分より大きくみせたりして他人より上のポジションを取りにいくのです。
マウントを取る人の特徴
次に、マウントを取る人の特徴を性格や言動からみていきます。
あなたの身近にも思い当たる人がいるかもしれませんよ。
<性格>
・自分に自信がない
マウントを取る人は自己肯定感が低く、自分に自信がない人が多いです。
自信がないと言っても内向的な性格ではなく、どちらかと言うと自分に厳しく、目標設定が高めの人が多いでしょう。
頑張ってはいるけれど目標設定が高いためにいつも目標達成できず、そのことで自己否定をしてしまうタイプです。
・他人からの評価を気にする
自分を肯定できないので、他人からの評価を異常に気にします。
目標達成できなくても頑張っている自分を認めてほしいと願っています。
他人から評価されるために頑張っているとも言えるでしょう。
他人からの評価が自分の評価基準であり、自尊心を保つためにマウントを取る行動にでます。
・劣等感を感じている
マウントを取る人は、人生において劣等感を抱いている人が多いのも特徴です。
勝手に他人と比べて勝手に劣等感を抱いているのです。
目標が高いために、今の自分では満足できていないことが劣等感を抱いている理由のひとつでもあるしょう。
手っ取り早く優越感を得るためにマウントポジションをを取るのです。
・負けず嫌い
優越感を得るためにマウントを取るのは、他人より優位に立ちたいという思いからであり、負けず嫌いな性格と言えるでしょう。
負けず嫌いな人はすべてを勝ち負けで決める傾向があり、「勝ち=優れている・良い」「負け=劣っている・悪い」と考えがちです。
自分に自信がないので他人に勝ちたい気持ちが人一番強いのです。
・嫉妬深い
他人に勝ちたい気持ちが強いので、自分より少しでも優れていると感じる人を目の当たりにすると、深い嫉妬心を抱きます。
嫉妬は、良い方向に働けば憧れや目標になり得るものですが、自己肯定感が低い人は自分の非も認めないので何とか相手を蹴落とそうとします。
その結果、マウントを取って優位に立つことで嫉妬心を払拭します。
<会話>
・なんでも反論・否定してくる
自分が正しいと思っているので、会話中、ことあるごとに他人の意見に反論したり否定したりしてきます。
もっともらしく話すのですが、ただ相手を否定して自分が正しいと認めさせたいだけだったり、自分の方が知識が豊富なことをアピールしたいだけだったりします。
これも、自分が優位に立ちたい現れです。
・決めつけた言い方をする
反輪や否定のほかに、決めつけた言い方をするのも特徴です。
相手が同調するまで自分の意見を通すでしょう。
相手の同調は自分の正当性が認められたことになるからです。
負けず嫌いな性格ならではと言えますね。
・自慢話が多い
自分の方が格上だとアピールしたいので、とにかく自慢話が多いです。
誰かが自慢話を始めれば、それにかぶせて自分の自慢話を始めます。
また、大袈裟に話したり、知ったかぶりをしたりするのも特徴です。
自分の方が優れていると納得するまで止めないでしょう。
・見下した言い方をする
自分の優位性を誇示するために、見下した言い方をします。
言葉では相手を立てていても、馬鹿にしたような口調や表情をすることもあります。
他人を見下すことで自分の評価を上げることが目的で、自尊心さえ満たせれば満足します。
・聞いてもいないのにアドバイスしてくる
他人の意見には聞く耳を持ちませんが、何かにつけて他人にはアドバイスをします。
自分のアドバイスが受け入れられれば自分の正当性が認められたことになり、自尊心が満たされるからです。
逆に、自分のアドバイスが受け入れられなかったときは不機嫌になるでしょう。
<行動>
リーダーシップを取りたがる
自らリーダーシップを取りたがる人も、マウントを取る人の特徴です。
リーダーシップを取る=上に立つことなので、マウントを取るには絶好の機会です。
自分の思い通りにすることが目的なので、周りは振り回されるだけで、グループはまとまらないことが多いでしょう。
他責にする
リーダーシップを取りたがりますが、何か問題が起きたときの責任は取りません。
自分で責任を取ってしまったら自分の非を認めることになるからです。
体よく他人に責任を押しつけて、自分の優位性を保つことに尽力するでしょう。
他人からのアドバイスは拒否
他人からのアドバイスは聞く耳を持ちません。
他人のアドバイスを受け入れることは、マウントを取る人にとっては自分の負けを意味するからです。
負け戦をしないためには、初めから戦わなければいいのです。
そのため、他人のアドバイスは最初から聞く耳を持ちません。
思い通りにいかないと怒る
自分の思い通りにしたい気持ちが強いあまり、思い通りにいかなかった場合は不機嫌になります。
酷いときには怒り出すこともあるかもしれません。
威圧的な態度を取ることで自分に従わせようとします。
これも自分の優位性を誇示する表れと言えるでしょう。
ブランドものが好き
自分に自信がない人ほどブランドものが好きなのも特徴です。
自分に自信がないので外側を高級なもので固めるのです。
周りからの羨望は自分の優位性を保つための手っ取り早い手段です。
ただし、外側を固めるためだけのものなので、他人から見えない部分にはお金をかけない傾向があるでしょう。
【マウントを取られたときの対処法】
ここまで、マウントを取る人の心理や特徴を解説してきました。
では、自分がマウントを取られた場合にはどう対処したらいいのでしょうか。
次はマウントを取られたときの対処法をお伝えしていきます。
<適当に受け流す>
マウントを取る人は自分の優位性を誇示したいだけなので、適当に相槌をうって受け流すのが一番です。
完全にスルーしてしまうと機嫌を損ねて余計に面倒なことになりかねないので、あくまでも「尊敬します」「同調しています」という態度でいることをお忘れなく。
言葉にする必要はありません。
言葉にする場合は「すごいですね!」や「その通りだと思います!」だけで十分です。
自分の意見を言わないように気をつけましょう。
あまりにもしつこい場合は、タイミングを見計らって話題を変えてしまいましょう。
変わってしまった話題をわざわざ戻してまで自分の優位性をアピールするのは、「負け」と感じるマウント取りもいるからです。
<上手に利用する>
たとえば仕事上でアドバイスをされたり、自分の意見を否定されたりしたときは上手く利用するのもひとつの手です。
「なるほど!それはいいですね!一度やってみせてください!」と、その人を肯定しつつ、その人にやらせてしまいましょう。
マウント取りにとって「他人にやってみせてあげること」ほど優位性を感じられるものはありません。
やってもらった後のフォローも大切です。
「すごいですね〜!私には無理です。このまま〇〇さんにお任せします!」と、その人にお任せしてしまいましょう。
<距離をおく>
どうしても対処しきれない場合は、思い切って距離をおいてしまいましょう。
最初は勇気がいるかもしれませんが、分かりやすく距離をおくことが大切です。
負けず嫌いなマウント取りは、距離をおかれた人に対して自分からすり寄っていくことはありません。
【まとめ】
いかがでしたか?こうして見てみると、マウントを取ってくる人は少々面倒な性格の人と言えますね。
厄介なのは、マウント取りは自分でマウントを取ってる自覚がないことでしょう。
マウントを取る人は承認欲求が強いので「適度に認めて適度にスルー」するのが一番。
気心の知れた仲なら「あ、それマウント!」と冗談っぽく指摘するのが良いと思います。
経験のある人はよく分かると思いますが、マウントを取られるのはあまりいい気分はしません。
自分も知らず知らずのうちにマウントを取っていないか、日頃から気をつけたいものですね。
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